法人が収益物件を保有する|物件タイプの特徴・検討の観点・運営体制

賃貸することで継続的な収入を生む不動産は、一般に収益物件と呼ばれます。
法人がこうした物件を保有する場面は、事業として不動産賃貸を営む場合に限られません。
既存事業で得た資金の使い道として検討する場合もあれば、自社で使っていた建物の空いた部分を賃貸に回す形で結果的に収益物件を抱えることになる場合もあります。
いずれの経緯であっても、保有すれば運営と管理が継続的に発生し、稼働の状況によって収支は変動します。
しかも、不動産は取得すれば長期にわたって貸借対照表に残り、事業環境が変わっても簡単には動かせません。
本記事では、法人が収益物件を保有するにあたって押さえておきたい論点を、物件の種類ごとの特徴、検討時に確認すべき観点、収支の見方、取得後の運営と管理の体制、想定されるリスク、そして保有を見直す際の判断軸という順で整理します。
なお、個別の判断は企業の状況によって大きく変わるため、実際の検討にあたっては税理士や金融機関など専門家への相談を前提としてお読みください。
Contents
法人が収益物件を保有するということ

収益物件とは、第三者に貸すことで賃料収入を生む不動産を指します。法人が保有する場合、その位置づけは個人が資産形成の手段として保有する場合とは異なります。
まず、取得と保有が事業活動の一部として扱われるため、事業計画のどこに位置づくのかを説明できる必要があります。
次に、賃料収入は事業の収益として、維持管理に要した支出は費用として処理され、業績に反映されます。
さらに、賃貸を継続的に行うということは、入居者の募集、契約の管理、建物の維持、日常の問い合わせ対応といった業務が発生し続けることを意味します。
資金を投じれば自動的に収入が生まれるという性格のものではなく、運営を伴う事業であるという前提に立って検討する必要があります。
この点を曖昧にしたまま取得を進めると、想定していなかった業務負担が社内に生じます。
事業として営む場合と、資産として保有する場合
実務上は、不動産の賃貸を事業の柱のひとつとして位置づける場合と、既存事業とは別に資産として保有する場合とで、必要となる体制が異なります。
事業として営むのであれば、物件の取得から運営までを継続的に担う人員と仕組みが必要になり、規模の拡大も視野に入ります。
一方、資産として保有するにとどまるのであれば、運営の実務は外部に委託し、社内では収支の管理と判断に集中するという設計が現実的です。
どちらの立ち位置を採るのかを最初に定めておかないと、体制の整備が中途半端になり、業務が特定の担当者に集中します。
検討の初期段階で、社内でどこまでを担うのかという方針を明確にしておいてください。
方針は文書として残し、関係する部署と共有しておいてください。
賃貸に関わる法令上の規律を確認する
賃貸を行う際には、関連する法令上の規律を確認しておく必要があります。
たとえば、賃貸住宅の管理業務については、その適正化を図るための法律が定められており、業として管理を受託する事業者に対する規律が設けられています。
また、借り上げた住宅を第三者に転貸する事業を営む場合についても、契約の締結前の説明などに関する規律が定められています。
自社がどの立場に該当するのかによって、確認すべき事項は変わります。
物件の種類や運営の形態によって関係する法令は異なるため、検討の段階で該当の有無を確認し、必要に応じて専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
確認を省略したまま運営を始めることは避けるべきです。確認した内容は記録として残しておくべきです。
収益物件の主な種類と特徴

収益物件は、用途によっていくつかの種類に分かれます。
種類が違えば、賃料の決まり方も、契約の慣行も、入居者の入れ替わりの頻度も、必要となる管理の内容も変わります。
したがって、検討にあたっては、種類ごとの性格を理解したうえで、自社が対応できる運営の形態と照らし合わせる必要があります。
ここでは、代表的な種類とその特徴を整理します。
なお、同じ種類のなかでも立地や規模、建物の状態によって性格は大きく変わるため、以下はあくまで検討の出発点として捉えてください。実際の判断は、個別の物件について現地と資料の両面から確認したうえで行う必要があります。
分類はあくまで検討の入口として扱ってください。物件の種類ごとの傾向は、候補を絞り込む際の出発点として使ってください。
住居系
特徴:入居者の数が多く、契約の期間が比較的短い→入退去が継続的に発生し、募集と管理の手間が生じる
オフィス系
特徴:契約の単位が大きく、区画の設計が収支を左右する→空室が生じた際の影響が大きく、募集に期間を要する
店舗系
特徴:立地の性格と業種の適合が稼働を左右する→内装や設備の負担区分を契約で明確にする必要がある
倉庫・物流系
特徴:用途が限られ、相手方も限定されやすい→設備の仕様が使い勝手を規定し、転用の余地が狭い
駐車場等
特徴:建物を伴わない場合、管理の手間が比較的軽い→用途上の制約や周辺環境の変化の影響を受けやすい
種類を選ぶ際に考慮しておきたいのが、社内で対応できる運営の形態との適合です。
入居者の数が多い物件は、入退去や問い合わせの対応が継続的に発生するため、外部への委託を前提とした体制が必要になります。
一方、契約の単位が大きい物件は日常の業務量こそ少ないものの、空室が生じた際の影響が大きく、募集にも期間を要します。
どちらが適しているかは、社内で許容できる業務量と、収支の変動に対する耐性によって変わります。
あわせて、将来その物件を手放す局面や、用途を転換する局面を想定し、選択肢がどの程度あるのかも検討の要素に含めてください。用途が限られる物件ほど、出口の選択肢は狭くなります。
検討の段階で、想定する運営の形態を明確にしておいてください。
検討時に確認しておきたい観点

立地と需要の見通し
稼働の状況を左右する最も大きな要素が、立地と、その地域におけるその用途に対する需要です。
現在の稼働が良好であっても、周辺の環境が変われば見通しは変わります。
近隣で同種の物件が増える可能性、交通の利便性に影響する計画の有無、周辺の産業構造の変化といった要素は、長期にわたって保有する前提であれば確認しておくべき事項です。
ただし、将来の需要を正確に予測することはできないため、想定が外れた場合にどう対応するのかという備えを持っておくことのほうが実務的です。
稼働が想定を下回った場合に、条件の見直し、用途の転換、保有の解消といった選択肢のうちどれを採り得るのかを、取得の段階で整理しておいてください。
見通しは記録として残し、後年の検証に使える形にしておくべきです。
建物の状態と将来必要になる支出
建物には、構造や設備の状態に応じて、保有している期間中に修繕や更新が必要になります。
取得の時点で状態を十分に確認していないと、想定していなかった支出が後から発生し、収支の見通しが崩れます。
確認すべきなのは、外観や内装の状態だけでなく、構造の状況、設備の更新履歴、法令に基づく点検の記録、今後必要となる修繕の見通しといった事項です。
専門的な調査を要する部分もあるため、必要に応じて外部の専門家に依頼し、その結果を判断の材料として社内で共有できる形に整えてください。
調査に要する期間も、検討の日程に見込んでおく必要があります。調査の結果は社内で共有し、収支の見通しに反映させてください。
修繕の時期と規模の見込みが揃って初めて、判断の材料になります。
既存の契約関係と権利関係
既に賃貸されている物件を取得する場合、既存の入居者との契約関係を引き継ぐことになります。
契約の期間、更新の条件、賃料の改定に関する定め、原状回復の負担区分、保証の状況といった条項は、取得後の収支と管理の手間に直接影響します。
また、権利関係についても、所有権の状況、共有関係の有無、担保の設定、借地や借家の権利が及んでいないか、隣地との境界が確定しているかといった事項を確認しておく必要があります。
これらは取得後の活用や、将来手放す局面での選択肢を左右します。
資料が揃わない場合は、その事実を課題として明示したうえで、解消の見通しとあわせて判断してください。
確認した内容は一覧として整理し、取得後の管理にもそのまま使える形にしておいてください。
用途や建築に関する法令上の制約
想定している用途で使えるかどうかは、法令上の規制や地域ごとの定めによって左右されます。
既存の建物については、現行の規制との関係を確認しておく必要があるものもあります。
用途を変更して活用しようとする場合には、変更に伴う手続きや工事が必要になることもあり、その負担が収支の見通しに影響します。これらは専門的な確認を要する領域であるため、取得の判断に先立って調査を行い、結果を社内で共有できる形に整えてください。
確認を省略したまま取得を進めると、想定した使い方ができないことが後から判明し、判断のやり直しが生じます。
用途の変更を伴う場合は、必要な手続きの有無も専門家に確認しておいてください。
収支をどう見るか

収益物件の収支は、賃料収入から、維持管理に要する支出を差し引いた形で把握します。
支出には、管理を委託する場合の手数料、共用部の清掃や設備の点検、日常の修繕、保険料、税負担といった継続的なものに加えて、入退去に伴う原状回復や募集に関する費用、定期的に発生する大規模な修繕が含まれます。
ここで重要なのは、満室の状態を前提とした試算だけで判断しないことです。
稼働が想定を下回った場合、入退去が重なった場合、大規模な修繕が必要になった場合といった複数のパターンを置き、最も保守的な想定でも事業として成り立つかを検証してください。
借入によって取得する場合は、返済の負担も織り込んで検証する必要があります。試算の前提条件は必ず記録として残してください。
あわせて押さえておきたいのが、収支を継続的に記録し、取得時の想定と比較できる形にしておくことです。
記録がなければ、稼働が想定どおりに推移しているのか、支出が見込みを超えていないのかを判断できません。
月次または四半期ごとに、稼働の状況、収入、支出、修繕の実施状況を記録し、想定との差を確認する仕組みを、取得の段階から用意しておいてください。
差が拡大した場合に何を検討するのかという基準も、あわせて定めておくと対応が遅れません。
この記録は、保有を継続するかどうかの判断にも、次の案件を検討する際の材料にもなります。
記録の形式は最初に決めておくと、期間をまたいだ比較が容易になります。担当と頻度も定めておいてください。
取得後の運営と管理の体制

発生する業務を洗い出す
収益物件を保有すると、入居者の募集、契約の締結と更新、賃料の入金の管理、日常の問い合わせ対応、建物と設備の維持管理、法令に基づく点検の手配、入退去に伴う手配といった業務が継続的に発生します。
これらは物件の種類と規模によって量も性格も変わります。
取得の判断と並行して、発生する業務を作業単位まで洗い出し、それぞれについて誰が担うのかを整理しておいてください。
この作業を後回しにすると、取得後に業務が特定の担当者へ集中し、通常業務にも影響します。
洗い出した一覧は、外部への委託を検討する際の見積もりの前提としてもそのまま使えます。
作業の量は物件の種類と規模によって変わる点も踏まえてください。
内製と外部委託の線引きを決める
洗い出した業務のうち、どこまでを社内で担い、どこから外部に委託するのかを決めます。
判断の基準は、判断を伴う業務か定型的な事務かという軸に置くのが実務的です。
契約条件の判断、収支の管理、保有を継続するかどうかの判断といった意思決定に関わる部分は社内に残し、募集や日常の管理、現地での対応といった業務を委託対象とする形が一般的です。
委託を検討する場合は、対応できる業務の範囲と料金体系を確認し、社内で担った場合に必要となる人件費と比較してください。
判断の軸は費用だけでなく、担当者が不在になっても業務が止まらない体制を維持できるかという継続性の観点にも置くべきです。
振り分けの結果は一覧として整理し、関係部署と共有しておいてください。
情報を社内に残す仕組みを作る
運営を外部に委託すると、契約の状況や入居者の情報も委託先に集約されていきます。
日常の運用は円滑になりますが、保有を継続するかどうかの判断や、条件の見直しを行う際に、社内で意思決定するための情報が手元にないという事態が起こり得ます。
委託先を選ぶ際は、企業側がいつでも状況を確認できる仕組みがあるか、必要なデータを取り出せるか、委託を終了する場合に情報を引き継げるかを確認しておくべきです。
報告の頻度と形式を契約時に取り決め、社内で稼働と収支の推移を把握し続ける体制を維持してください。
この体制が、判断の質を左右します。委託先を変更する可能性も想定し、情報の引継ぎについて確認しておくと安心です。
想定されるリスクと注意点

稼働しない期間の負担
入居がない期間も、維持管理の費用や借入の返済は発生し続けます。
稼働の見通しは、立地や建物の条件、周辺の需要によって変わり、取得時の想定どおりに推移するとは限りません。
特に、契約の単位が大きい物件では、一区画の空室が収支に与える影響が大きくなります。
したがって、試算にあたっては稼働が十分に得られなかった場合を含む複数のパターンを置き、最も保守的な想定でも成り立つかを検証しておく必要があります。
あわせて、空室が生じた場合に条件を見直すのか、用途を転換するのか、保有を解消するのかという選択肢を、取得の段階で整理しておいてください。
稼働の状況は定期的に記録し、想定との差が拡大した場合の対応も定めておいてください。
修繕と設備更新の負担
建物は時間の経過とともに劣化し、設備は更新の時期を迎えます。
日常的な修繕であれば収支のなかで吸収できますが、大規模な修繕や設備の更新にはまとまった支出が必要になります。
これを見込まずに収支を試算していると、実施の時期に資金の手当てができず、対応が先送りになります。
先送りは建物の状態をさらに悪化させ、稼働にも影響します。
取得の段階で、建物の状態を踏まえた修繕の見通しを立て、必要な支出を計画に織り込んでおいてください。
専門的な調査によって見通しを得ておくことが、この計画の精度を高めます。
修繕の計画は収支の試算に織り込み、資金の手当てとあわせて設計してください。対応を先送りすると、稼働にも影響が及びます。
流動性の低さと出口の制約
不動産は、他の資産と比べて短期間で現金化することが難しい資産です。
事業環境が変わって保有の合理性が失われても、すぐに手放せるとは限りません。
用途が限られる物件や、権利関係が複雑な物件では、選択肢がさらに狭まります。
したがって、取得の判断にあたっては、将来手放す局面や用途を転換する局面を想定し、その際にどのような選択肢があるのかを確認しておく必要があります。
この想定は文書として残し、保有の継続を検証する際の材料として使えるようにしておいてください。
想定を持たないまま保有を続けると、判断の機会そのものを失います。
取得の段階で複数の出口を想定し、その内容を文書として残しておいてください。保有の継続を検証する際の材料にもなります。
業務負担が想定を超える
収益物件の保有は、資金の投下だけで完結するものではなく、運営を伴います。
入居者からの問い合わせ、設備の不具合への対応、契約の更新の手続き、法令に基づく点検の手配といった業務は、時期を選ばず発生します。
社内で担う前提であれば、その負担を通常業務との兼ね合いで許容できるのかを、取得の前に検証しておく必要があります。
外部に委託する場合でも、報告の確認や判断を要する場面は残ります。
取得の判断にあたって収支の試算に注力するあまり、この業務負担の見積もりが甘くなることは珍しくありません。
体制の設計を、取得の判断と同時に進めてください。
保有を見直すときの判断軸

収益物件は、取得して終わりではなく、保有を続けることが妥当かどうかを定期的に検証すべき資産です。
検証の機会としては、事業計画の見直しの時期、決算の時期、大規模な修繕の検討時期、契約の更新が集中する時期などを、あらかじめ定めておくとよいでしょう。
検証にあたっては、稼働の状況、収支の推移、建物の状態、今後必要となる支出の見通し、事業計画との整合といった観点から確認します。取得時に想定した前提が現在も成り立っているかという視点を持つことが重要です。
前提が変わっているのであれば、条件の見直し、用途の転換、保有の解消といった選択肢を比較し、どの方向性が妥当かを検討してください。
検証の担当と頻度を定め、通常の業務のなかに位置づけておいてください。
見直しの結果として保有を継続するという結論に至ることも当然あります。
重要なのは、検証を経ずに保有し続けている状態と、検証したうえで継続を選んだ状態とでは、経営としての説明の質が異なるという点です。
企業が保有する不動産を経営資源として捉え、企業価値の観点から構成を見直していく考え方は、国土交通省が公表する資料でも整理されています。
収益物件についても、他の資産と同じ枠組みで検証の対象に含めることで、資産全体の構成を一貫した視点で管理できます。
検証の担当と頻度を定め、通常の業務のなかに位置づけておくことが、継続のための現実的な方法です。
検証の記録は保管し、次回の判断に活用してください。
法人の収益物件に関するよくある質問

可能ですが、いくつか確認すべき事項があります。
まず、用途や建築に関する法令上の制約により、想定した形での賃貸ができない場合があります。
次に、自社の従業員が使用する部分と第三者が使用する部分が同じ建物に併存することになるため、出入りの管理、共用部の使い方、設備の負担区分といった実務上の設計が必要になります。
あわせて、賃貸を行うことで管理業務が新たに発生する点も見込んでおくべきです。
検討にあたっては、法令上の確認を専門家に依頼したうえで、社内の運営体制とあわせて判断してください。
確認の結果は記録として残し、社内で共有できる形に整えておいてください。
想定した形での賃貸ができない場合の代替案も、あわせて検討しておくべきです。
Q. 収益物件の管理は外部に委託できますか。
委託できます。
入居者の募集、契約の管理、賃料の入金の管理、日常の問い合わせ対応、建物と設備の維持管理といった業務は、専門の事業者に委託することが一般的です。
委託にあたっては、対応できる業務の範囲、料金体系、報告の頻度と形式、情報の管理方法を確認してください。
あわせて、範囲外の業務が発生した場合の取り扱いも契約の段階で定めておくべきです。
なお、賃貸住宅の管理業務については、その適正化を図るための法令上の規律が設けられているため、委託先の登録の状況についても確認しておくとよいでしょう。
契約の前に、業務範囲と報告の形式を書面で確認しておいてください。
委託後も社内で状況を把握できる仕組みを維持することが重要です。
Q. 社宅や寮として使っている建物を収益物件に転用できますか。
検討は可能ですが、入居している従業員の住まいをどう確保するのかという設計が先に必要です。
代わりの住居を用意するのか、賃借による提供に切り替えるのか、制度そのものを見直すのかによって、必要な準備も周知の期間も変わります。あわせて、用途や建築に関する法令上の制約により、第三者への賃貸ができない場合もあるため、事前の確認が欠かせません。
なお、住まいを従業員に貸与する制度については税務上の取り扱いが定められているため、提供の形態を変更する際には、国税庁が示す考え方を踏まえ、専門家の確認を受けながら進めてください。
移行の日程は、転用の時期と整合させる必要があります。
周知の期間も十分に確保してください。判断の前に、法令上の確認を専門家に依頼しておくべきです。
Q. 収支の試算はどの程度保守的に置くべきですか。
一律の基準はありませんが、満室の状態を前提とした試算だけで判断しないことが原則です。
稼働が想定を下回った場合、入退去が重なった場合、大規模な修繕が必要になった場合といった複数のパターンを置き、最も保守的な想定でも成り立つかを確認してください。
借入によって取得する場合は、返済の負担も織り込む必要があります。
試算の前提条件は記録として残し、実際の推移と比較できる形にしておくと、想定の置き方が適切だったかを後から検証できます。
この検証の積み重ねが、次の案件を検討する際の精度を高めます。
まとめ:収益物件の保有は「運営を伴う事業」として設計する

法人が収益物件を保有するということは、資金を投じて収入を得るという以上に、運営を継続的に担う体制を持つということを意味します。物件の種類によって、賃料の決まり方も、入居者の入れ替わりの頻度も、必要となる管理の内容も変わるため、社内で対応できる運営の形態と照らし合わせて検討する必要があります。
取得の判断にあたっては、立地と需要の見通し、建物の状態と将来必要になる支出、既存の契約関係と権利関係、法令上の制約を確認し、収支は満室を前提とせず複数のパターンで検証してください。
あわせて、取得後に発生する業務を作業単位まで洗い出し、内製と委託の線引きを定めたうえで、稼働と収支を記録する仕組みを用意しておくことが求められます。
保有した後も、定期的に検証の機会を設け、取得時の前提が現在も成り立っているかを確認する運用を組み込んでください。
税務や会計上の取り扱いは個別の事情によって変わり得るため、専門家に確認しながら進めることを前提に検討を組み立てることをおすすめします。
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独自のネットワークを最大限活用し、様々な経営課題を共に解決します
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