2025.10.24

オフィス内見チェック表の活用ガイド:はじめての移転でも失敗しない

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オフィス移転は、企業にとって大きな意思決定のひとつです。
特に初めてオフィス移転を担当する場合、どの物件を選ぶべきか、どこをチェックすべきか迷うことも少なくありません。
そこで役立つのが「内見チェック表」です。

本記事では、オフィス内見を効率よく進め、最適な物件を選ぶためのポイントを、具体的なチェック項目とともに解説します。

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内見前に考えるべきこと:内見の目的を明確にする

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オフィス物件を選定するにあたり、資料やネット上の情報だけで判断するのは危険です。
実際に現地を見て、設備や環境を確認することが内見の大切な役割です。
しかし、内見に行く前に「何のために内見するのか」を明確にしておくことが、効率的な物件選定には欠かせません。

内見の目的例
● オフィスの実際の広さを確認する
● 設備やセキュリティの状況をチェックする
● 従業員の通勤や周辺環境の利便性を把握する

このように目的を整理しておくことで、内見時に「ただ見て終わる」状況を避け、比較検討しやすくなります。

内見の前に資料で確認すべきポイント

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物件探しの依頼を仲介業者にすると、まずは物件資料が提供されます。
この資料をしっかりチェックすることが、内見の効率を大幅に高めます。事前に押さえておくべきポイントは以下の通りです。

1. ビルの基本情報
● 竣工年月日や耐震種別
● 空調設備の種類
● リニューアルの有無

2. 立地・交通アクセス
● 最寄り駅からの距離や所要時間
● 複数駅利用可能な場合はそれぞれの利便性
● 主要取引先へのアクセス

3. 図面と区画
● 柱やエレベーターの位置
● 部屋の形状、動線のイメージ

4. 賃料・契約条件
● 月額賃料、共益費など
● 契約開始日や募集状況
● 他社の申込状況
● 契約形態(定期借家契約、普通借家契約)
※終了日のある定期借家契約は、建替予定の可能性があるため注意が必要です。

資料を確認するだけで、物件選定の候補を絞り込みやすくなります。

内見時に優先順位をつける

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内見に行く前に、チェックする項目に優先順位をつけておくと、判断がブレません。
オフィス移転では「絶対に譲れない条件」を4つ程度に絞ると選定がスムーズになります。

1. 面積:働きやすさと将来性を考慮
● 執務室坪数 : 1人あたり2~3坪を目安に、人数や業務内容に応じて必要面積を算出
● 会議室・テレカンブース : 来客数やオンライン会議の頻度を想定
● リフレッシュスペース : 休憩や交流のためのスペース確保
● トイレ・エレベーター : ピーク時の利用状況を想定して適切な数を確認

面積はオフィスの快適さや業務効率に直結するため、譲れない条件として優先度が高くなることが多いです。


2. コスト:初期費用とランニングコストの両方を確認
● 賃料・共益費・敷金・フリーレント : 契約条件を総合的に把握
● 空調費・清掃費・光熱費 : 個別空調かセントラル空調かでランニングコストが変動
● レイアウトのしやすさ : 柱や形状によって内装費が高くなる場合がある

内見前にコストの想定をしておくと、物件比較や条件交渉がスムーズになります。


3. 立地:アクセスと周辺環境を重視
● 駅からの距離・道路状況 : 従業員の通勤利便性や来客アクセスを確認
● 周辺施設 : ランチや銀行、郵便局など、日常業務に必要な施設の有無
● 企業イメージとの整合性 : 建物や街並み、エントランスの印象

立地は、来客頻度や従業員満足度に直結する重要な要素です。


4. ビルグレード:設備と安心感を確認
● 竣工年・設備状況 : 空調、床タイプ、耐震性能など
● 共用部・セキュリティ : トイレ、エレベーター、避難経路、防災設備の確認
● 入居テナントとの相性 : 企業イメージや雰囲気に合うか

ビルグレードや設備の充実度は、オフィスの使いやすさだけでなく企業イメージにも影響します。
優先順位を明確にすることで、複数の物件を比較する際にも判断がしやすくなります。

内見チェックリストの活用

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内見当日は、見るべきポイントをチェックリストとしてまとめて持参すると効率的です。
チェックリストの項目例は以下の通りです。

内見チェックリスト例

⃞エントランス、受付の雰囲気
⃞ 共用部(トイレ・水回り・貸会議室・ラウンジなどのビル設備)
⃞ エレベーターの数・位置
⃞ 天井仕様・高さ
⃞ 窓の高さ・幅・開閉の向き
⃞ 採光・通風
⃞ レイアウト効率
⃞ 空調タイプ(個別/セントラル)
⃞ 駐車場の有無
⃞ 管理会社(常駐/無人)
⃞ セキュリティ・防災
⃞ 避難経路・ゴミ捨て場
⃞ 他の入居テナント
⃞ 周辺環境(駅までの経路、ランチや休憩場所)
⃞入居工事における工事区分 ⃞BCP対応 ⃞エントランス開閉時間

このリストをもとに内見を行うことで、漏れなく確認ができます。
特に天井や床、窓の仕様は後のレイアウトに大きく影響するため、注意してチェックしましょう。

内見当日の流れ

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効率的な内見を行うためには、事前に当日の流れも整理しておくことが重要です。

1. 集合・移動手段の確認
● 現地集合か、集合してから移動か
● 電車・車・徒歩の所要時間
● 複数物件を回る場合の移動時間
●ビル内の駐車場を利用できるか

2. 現地での確認ポイント
● 貸室内だけでなく、共用部も必ず確認
● 動線やレイアウトを具体的にイメージ
● 周辺環境(公園、飲食店、コンビニ、騒音など)

3. 道具の準備
● 筆記用具
●メジャー
●カメラ
● 間取り図
● 歩きやすい靴

仲介業者によっては、メジャーや間取り図を用意してくれる場合もありますが、自分でも準備しておくと安心です。

内見後の流れ:物件決定から申込まで

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内見を終えたら、次は物件決定と契約に向けたステップです。

1. 移転時期の確定
現オフィスの契約内容を確認し、新オフィスの入居可能時期に合わせてスケジュールを決めます。
解約予告の期限も再確認しておきましょう。

2. 候補物件の比較・検討
● 賃料や共益費、光熱費を概算
● 設備・条件の比較
● 優先順位と照らし合わせて物件を選定

3. 条件交渉
必要に応じて賃料やフリーレント、敷金、契約開始時期などを交渉します。

4. 最終内見
設備や諸費用、レイアウトの最終確認を行います。決裁権者にも立ち会ってもらうと安心です。

5. 申込書の提出
オーナーに必要書類を確認のうえ提出します。

6. 現オフィスの解約手続き
契約条件に従い、期日までに解約申し出を行います。

まとめ

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オフィス内見は、単に物件を見るだけでなく、移転後の働きやすさやコスト、企業イメージまで含めて総合的に判断する必要があります。

● 内見の目的を明確にする
● 事前に資料で確認する
● 優先順位をつけてチェックリストを作成する
● 内見当日は効率的な動線で現地を確認する
● 内見後は比較検討、条件交渉、申込までスムーズに進める

このチェック表を活用することで、はじめてのオフィス移転でも、納得のいく物件選定が可能になります。
ぜひ、内見前の準備から申込まで、計画的に進めてみてください。




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執筆者
スターツコーポレートサービス株式会社 COPPO!編集部

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