【日経ムック掲載 インタビュー】人事・総務専門のコンサルチームで 「人」に寄り添うCRE戦略を展開 | スターツコーポレートサービス株式会社
日本経済新聞出版が発行した、日経ムック「CRE 社会的価値を創出する企業不動産戦略」に、
スターツコーポレートサービス(株)がCREの有効活用を支援する企業の一社として掲載されています。
企業不動産(CRE:Corporate Real Estate)とは、企業が事業を継続するために使用するすべての不動産を指します。
日経ムック「CRE 社会的価値を創出する企業不動産戦略」は、CREを企業にとって重要な経営資源の1つとして位置づけ、
その活用・管理・取引に際しては企業の社会的責任(CSR)を踏まえて最適な選択を行い、
結果として企業価値を最大化するというCREの新しい戦略について解説した冊子です。
外国人持ち株比率の上昇や「物言う株主」の台頭、資本市場からの要請、
さらには不動産に着目した敵対的買収の増加などを背景に、CREの有効活用は企業にとって喫緊の課題です。
経営におけるCREの位置づけを整理し、外部のリソースを活用して従業員や地域社会にとって理想的な環境を構築する。
それにより、志の高い真のESG経営の実践が可能になることを事例とともに解説しています。
本記事では、日経ムックに掲載されている弊社代表取締役社長 小杉のインタビューの内容を公開いたします。
「不動産の活用は企業の中で働く人のためにある」
スターツコーポレートサービス株式会社
代表取締役 社長
小杉 裕史
「法人さまのベストパートナーとして進化し続ける」を理念に、
不動産全般で毎年1,000社以上のサポートを行うスターツコーポレートサービス。
法人向け不動産サービスを中心に、クライアントの経営課題解決を目的としたCRE戦略を展開する
同社の特徴や強みについて聞いた。
法人さまに真摯に向き合う「法人営業」チームを配置
13万件の社宅管理を基盤とし、20年以上法人の不動産課題を解決し続けているスターツコーポレートサービス。
代表取締役社長の小杉裕史氏は、CRE戦略を取り巻く昨今の動向についてこう語る。
小杉:CRE戦略とは本来、経営課題を解決するための手段として不動産を捉え、活用法を考えていくことを意味します。
しかし、CRE戦略という言葉が広義で使われるようになっている昨今、何のためにCRE戦略を行うのか、
という『目的』の部分が後回しになってしまっている事例も多いように感じます。
つまり、不動産を動かすという手段そのものが目的になってしまっているのだそう。
実際に、日本経済全体が不況にあったひと昔前には、
CRE戦略=不動産の流動化というイメージが強くあったようにも感じるという。
小杉:景気が好転し、世情が変わってきている今は、本当の意味でのCRE戦略、
つまり、『目的のためにどう不動産を活用していくのか』を考える必要があります。
とはいえ、顧客が自らCRE戦略の「目的」と「最適解」を見いだすことは、難しい場合も多いそうだ。
小杉:というのも、ほとんどの企業には不動産の専門部署はなく、
人事部や総務部が従来の業務と兼任で担っていることが多いからです。
当然、人手も時間も足りません。不動産活用を考えていても、どうすればいいのか、どう動かせばいいのか、
手探りの状態という法人さまが多いのです。
ですから私たちは、人事・総務専門のコンサルティングチームを配置し、
企業に伴走しながら『目的』を探るところからCRE戦略をスタートしています。
この人事・総務専門のコンサルティングチームが、同社で「法人営業」と呼ばれるフロント部隊だ。
1人40~50社を担当し、年間1,000社以上のサポートを行っている。
小杉:表面的なお付き合いをするのではなく、何度も訪問を重ね、信頼関係を構築することを大切にしています。
中長期的な視点をもって寄り添わなければ、本当の意味でのお客様のニーズや目的は見えてこないのです。
顧客と深く関係性を築くために、同社が行っているのが、営業担当に売り上げの目標をあえてもたせないことだという。
小杉:数値目標を設定すると、その目標を達成するために短期目線の課題解決になり、
本質的な解決につながらない可能性があります。
私たちはあくまでも企業と同じ目線で、課題に向き合うことをめざしています。
困りごとがあるときも、ないときも、定期的にお邪魔して、ベストパートナーとして永続的にお客様との関係を築いています。
顧客に中長期的に寄り添いCRE戦略の目的から探る
コンサルティングチームは、顧客のCRE戦略における「目的」を見いだすため、日々、さまざまなアプローチを工夫している。
小杉:例えば、当社は過去のお取引やお悩み事、意思決定の履歴や企業として重要視するポイントなどを
すべて細かくデータベースに蓄積し、どなたにお問い合わせを頂いても同じ回答ができるようになっています。
情報の齟齬をなくすことで、やり取りがスムーズになるとともに会社同士の信頼関係にもつながります。
こうして顧客のベストパートナーとして信頼してもらって初めて、
表面化していないその企業の『ニーズ』が見えてくることがあるのだ。
小杉:とはいえ、これらは単なるデータであり、スタート地点に過ぎません。
あくまでも大切なのは、目の前のお客様とのリアルな対話です。
日々のコミュニケーションを通して、お客様の問題や目的を共有し、
その解決のためにどのように不動産を活用・運用していくのかを共に探る。この一連の流れを大切にしています。
ソリューションを生かした「実践力」が強み
同社の最大の強みは、その幅広いソリューションにある。
建設、土地活用事業、不動産管理事業(プロパティマネジメント)、賃貸・売買仲介事業、
総合施設管理事業、住宅分譲事業、注文住宅・リノベーション事業を中心に、
スターツグループ全90社以上、海外拠点30以上のネットワークを生かし、顧客のニーズに最も適した提案を行い、
自社のソリューションで解決までを一手に担うことができるのだ。
小杉:一つの課題に対して、一つの手段で解決ができることはほとんどありません。
貸すのか、売るのか、一部を売るのか、自社ではどこまで使うのかなど、さまざま方法のシミュレーションや複合検証を重ね、
一つの案件に対して分厚い検証資料を作成し、最も適した方法を選び出しています。
一方、ソリューションの限られた不動産会社がCRE戦略をサポートする場合、
顧客にとってのベストではなく、各社のもつソリューション内で解決を導いていく「限定された」提案になってしまいがちだ。
小杉: 例えば、ある企業がオフィス環境に課題を感じた場合、
別のオフィスに移転するか、今あるビルを使い続けるか、建て替えるかなどの選択肢があり、
それらを同時に検証する必要があります。
また、いざ移転するとなれば、もともとのオフィスの売却を検討したり、
周辺に社員が住んでいる寮・社宅まで移転する必要があるのかを検討したりするなど、
すべてを俯瞰して考えないと部分最適にとどまってしまいます。
同社では、寮・社宅といった福利厚生用不動産、オフィス・物流といった事業用不動産それぞれに専門チームを設けることで、
企業不動産の課題に対して「全体最適」を考えて、対応が完結できる。
小杉:企画やコンサルティングのみを行うような『CRE戦略』ではなく、
我々は、課題の発見から解決のためのCRE戦略の提案、そして実践まで、
最後までお客様と伴走し、ワンストップでの解決を行っています。
事例①
不動産活用法をワンストップで検討 納得感のある本社売却を達成
親会社の本社移転に伴い、グループ集約移転の対象となったSBS ゼンツウ。
不動産の売却は未経験という模索状態のなか、移転にあたり遊休化する不動産の活用方法を検討する必要があった。
長期間のプロジェクトになるため、信頼できるパートナーを選ぶ必要があったが、
密なコミュニケーションと透明性のある対応で信頼ができたスターツに依頼した。
約8年間にわたる長期的なサポートのなか、正確な情報共有でスムーズに進行。
結果売却することになったが比較検証を密に行ったため、SBSホールディングスを含め、
関係者全員が納得のいく売買取引の完結ができた。
事例②
大型オフィスの集約移転コミュニケーション向上で社内活性化
物語コーポレーションでは、事業拡大に伴い、人材の採用が加速した。
既存オフィスが手狭になり、移転を検討。
「オフィス機能を集約することにより、従業員同士のコミュニケーションの活性化と業務効率化の実現を図り、
次世代のオフィスをつくる」という目的のもと、オフィス環境で企業理念を表現。
さらなる革新性・創造性・成長性を生み出し、社員を活性化させるというコンセプトでオフィス移転を計画した。
物件の選定だけでなく、オフィス内装業者の紹介もスターツに委託。
もともとのオフィスは所有していたため、移転後の活用も同時に依頼した。
スターツが窓口になって交渉を行うことで、貸主との調整がスムーズに進み、難易度の高い要望を実現する新オフィスが完成。
社員同士のコミュニケーションが活性化し、採用にも効果を発揮している。
そのうえ、旧オフィスの活用先の決定も同時に依頼できたことで、手間なくワンストップで対応が完結した。
「法人さま」同士をつなぐリレーションマネジメント
顧客企業の中核にまで携わり、さまざま話を聞くなかで多いのが、法人同士の「マッチング」だという。
小杉: 困りごとを解決するためにオフィス移転が必要なA社がある一方で、不動産の活用が必要なB社があるとします。
長年かけて両者の背景を深掘りしていくうちに、
A社とB社の間で不動産を介することでどちらの困りごとも解決できることがわかるといった事例は意外に多いのです。
こうした企業と企業、人や情報などをつなぐ役割を同社では『リレーションマネジメント』と呼んでおり、
今なお大切にしている。
小杉:もちろん、これらは一朝一夕ではできません。
数年かかって行われたプロジェクトですが、3年かかった仕事も5年かかった仕事も適正に評価する仕組みを整えています。
個人プレーが際立つことも多い不動産業界において、関わった人を正当に評価する仕組みがあり、
長期にわたるプロジェクトの場合もきちんと引継ぎが行われる同社の仕組みは、
スタッフの働きやすさはもちろん、クライアントが安心してCRE戦略を一任できる信用づくりにもつながっている。
事例③
寮移転で社員の不満を解消 退寮率が10%未満に
既存寮は勤務場所から遠い立地が課題となり、社員からの不満も上がっていた双日。
また、寮内で食事提供をしていたものの、業務終了時間が遅い社員は夕食時の帰宅に間に合わず、喫食率が低下。
料理の人件費や材料費などのコストが過剰にかかってしまう課題もあった。
そこで、①通勤30分前後の立地、②コミュニケーション促進が可能な広い共用スペース、③有事の際にはBCP拠点として活用が可能
という3つの条件を兼ね備えた寮を早急に探す必要があった。
物件の難易度は高かったものの、スターツは、毎年1万室以上の寮のオーダーを扱い、退去予定の寮情報も多数ストックしている。
そのなかで条件と合致する寮があったため、紹介を行った。
また、共用部のコミュニケーション促進を叶えるため、既存の設備のリノベーションもスターツが一任し、
バーを兼備したラウンジやシェアシステムキッチン、ジムスペース、サウナなどの最新設備を設置。
結果、社員の公私にわたるコミュニケーションが活発化し、以前は年間30%だった退寮率が、
10%未満になる見込みという効果を上げることができた。
社員が笑顔になれば法人も元気になる
顧客に寄り添い、信頼関係を構築することがCRE戦略サポートの原点であると語る小杉社長
人事・総務部に軸を置き、徹底して「人」にフォーカスしたCRE戦略サポートを展開する同社だが、
その想いは、同社の理念である「法人さまのベストパートナーとして進化を続ける」にも込められている。
小杉:当社では、不動産の活用は企業の中で働く人のためにあると考えています。
だからこそ人材採用や育成につながる福利厚生施設から社員の育成をサポートし、
働く環境としてのオフィスや事業拠点を整備することで社員を活性化させることをめざしています。
今でこそ、ワークエンゲージメントの向上など、人を大切にした企業風土づくりが叫ばれるようになっているが、
同社は創業以来、当然のこととして「人」を大切にしたサービスを展開し続けている。
最後に、同社の今後の展望について小杉氏はこう語る。
小杉:スターツといえば住宅系の不動産を得意としているイメージがあると思いますが、
本社オフィス、営業拠点、倉庫、物流といった事業用不動産の課題解決の事例も数多くあります。
こうした実績をお客様へご認識いただく機会も広げていきたいです。
当たり前の話かもしれませんが、我々は、お目にかかるお客様一人ひとりの『笑顔』を大切にしています。
社員が笑顔になり、生き生きと仕事に集中し、成長し、声をあげていけば、法人は必ず元気になります。
それは、社会を豊かにすることにもつながっていきます。
今後も、『人』にフォーカスしたサービス展開に、とことんこだわっていきます。
出典:日経MOOK『CRE 社会的価値を創出する企業不動産戦略』(日本経済新聞出版)より転載。
Book information
・書籍名:日経ムック 「CRE 社会的価値を創出する企業不動産戦略」
・発行:日本経済新聞出版
・監修:ニッセイ基礎研究所 百嶋 徹
・発売日:2024年08月29日(木)
・価格:1,980円(税込)
・ISBN:9784296122868
・判型:A4変形判
・ページ数:112ページ
・日経BP公式サイト 書籍詳細:https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/24/07/26/01511/
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- 企業不動産戦略
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