2024.04.22

Vol.09 桂島と東京でつながる絆①「桂島」で働く人 - 日本郵便株式会社

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手紙を届けるだけじゃない
安心を届けることが仕事です

[宮城県]浦戸桂島
日本郵便株式会社 浦戸郵便局

局長 齋藤 成樹 さん (右)
課長代理 結城 健文 さん (左)

島の暮らしを見守る 地域で唯一の郵便局

宮城県塩竈市から船に揺られること20分。
浦戸諸島のひとつ、桂島にある小さな島の郵便局を訪ねました。



齋藤: ようこそ、桂島へ。
なにもないところで驚いたのではないでしょうか。

私たちも塩竈から船で通勤していますが、この島には飲食店はもちろん、コンビニや自動販売機もないので、
昼食や飲み物は毎日持参しています。
小さな島ですが、ここには約75世帯、浦戸諸島全体では約160世帯が暮らしています。
多いときは1日に300もの郵便物などが、この郵便局へ届きます。



結城: それを、毎日4つの島々を回って届けるのが、私たち配達員の仕事です。
配達はバイクで行けるところもあれば、徒歩でしか回れないような地域もあります。

私はちょうど1年前に、塩竈の郵便局からここに赴任してきましたが、
今では、手紙の宛名を見れば、どこに住むどなたかすぐに顔が浮かぶようになりました。
同じ苗字の方が10世帯近くもいらっしゃるので、
お届けのときには苗字ではなく「マコトさん、郵便です」と下の名前で声をかけるのが、
この島ではお約束なんですよ。



齋藤: そんな風にお客さまとの距離が近いのは、やはりこの島ならではだと思います。
外を歩いていれば、皆さんが気さくに声をかけてくれますし、
特に用事がなくとも、ふらりと窓口に立ち寄って、おやつを差し入れに来てくださる方もいます。

私たちの親くらいの世代が多く、まるで息子のように気にかけていただいていますね。



結城: 島に高齢の方が多いことは、日々配達をしながらも意識しています。
ただ手紙をポストに届けるだけではなく、姿を見かければ「お変わりないですか」とひと声かけますし、
夏場は熱中症の心配もあるので、特に単身の世帯は、配達のときにも、注意をして見回ります。

島の皆さんの安否確認をすることも、日々ここを巡回している自分の役割だと思っています。



齋藤: 「郵便局」と言えば、日本中で知らない人はまずいません。
そのくらい皆さんに認知され、信頼される仕事にかかわっているのですから、
手紙を届けるだけでなく、安心を届けていくことも、私たちの大事な仕事です。

現在全国に約2万4千ある郵便局のサービスは、基本的に全国どこでも一律。
住む人がいる限り、そこには手紙を届ける配達員がいて、同じサービスを提供しています。
けれど、この島のお客さまに寄り添ったコミュニケーションの方法は、
マニュアルを通じてだけでなく、やはり日々の対話から見つけていくものだと思っています。

お客さま商売は、個対個のやりとりが醍醐味。
島の皆さんに喜んでいただけているという実感が、やはりこの仕事のいちばんのやりがいですね。



結城: 配達員として働いて20年になりますが、私も、日々手紙が届くのを待っていてくれる方の存在が励みになっています。
配達の仕事は365日、年中無休で、暑い日や雪の降る日もあります。
それでも、受け取ったお客さまの嬉しそうな顔を見たら、そんな苦労、なんてことないと思えるものです。



社員の笑顔のために、会社がしていること
”ACTIONS TO MAKE YOU SMILE”

Check Point①:配達しながら集荷もできる三輪型の配達用バイク

通常、郵便配達用のバイクは二輪がメインですが、
浦戸郵便局では重い荷物も積める三輪型を採用。
これは郵便物を届けるタイミングで、依頼があれば集荷にも対応するためです。
高齢者にとって、送りたい荷物を郵便局まで持ち込むのは難しいことも。 島を巡回する配達員が「なにか送るものはありませんか?」と声をかけることで、スムーズな集荷につながっています。

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Check Point②:親しみやすさにつながるひらがなのネームカード

結城さんが首から提げたネームカードには、
「ゆうき」の文字。
局員の名前を漢字ではなく、ひらがなで表記することは、やわらかく、親しみやすい印象につながります。
また、ひらがなならば、子供から大人まで誰にでも認識しやすく、覚えやすいというメリットも。
島を回れば「ゆうきさん」と皆が気軽に声をかけてくれるのだとか。

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Check Point③:人に会える場所としての「郵便局」という存在

商店がほぼない、浦戸諸島の島々。
その中で、平日なら毎日営業している郵便局は ”町の明かり” のような存在に。用事を済ませるためだけでなく、局員と話をするのを楽しみに訪れる人も多いと言います。

いつ行っても同じ顔ぶれに会える場所があることは、島民にとっての心の安らぎにもつながりますし、防犯面でのメリットも。まさに、町を見守る存在なのです。

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Photo:NAOKI SHIMODA(公式サイト:http://shimodanaoki.com
Text:KAORUKO SEYA(インスタグラム:@kaorukoseya





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「働くって、おもしろい」とは

    この連載は笑顔で働いている会社人を訪ね、それぞれに働くことの価値観をうかがいます。
    笑顔の社員が多い会社はきっといい会社だし、笑顔の社員が増えれば、会社はもっとよくなる。
    そしていい会社が増えれば、社会は今よりも少しずつよくなっていくはず。

    そのすべての起点は「社員の笑顔」。
    この特集では、日本全国、いい会社のいい社員の笑顔を集めていきます。

    ※本企画は東京メトロ駅構内で無料配布するライフスタイルマガジン「メトロミニッツ」で定期連載しています。

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