Vol.14 木更津と銀座をつなぐ絆①「木更津」で働く人 - 王子ネピア株式会社
よりよいおむつの提案が
介護現場の笑顔を作る
[千葉県]木更津
王子ネピア株式会社
営業統括本部
ケアサポート営業本部
東日本営業部首都圏第二チーム 主幹
沼田 千鶴子 さん( 中央)
特別養護老人ホーム いわね潮の香園
(理事長 重城 明男)
竹之内 久恵 さん (左)
安田 明美 さん (右)
10人いれば10通りそれぞれの着け方を模索して
ティシュやトイレットロールの製造でおなじみの王子ネピアは、大人用おむつの製造にも力を入れています。
介護や医療の現場を巡り、心地よい紙おむつの使い方を提案するのは、カウンセラーの沼田さん。
今回は担当する特別養護老人ホームの職員の方も交えてお話を聞きました。
沼田:20代の頃に経験した母の介護と看取りがきっかけで、ホームヘルパーの資格を取りました。
その後、王子ネピアでカウンセラーという職に出会い、この仕事を始めて25年になります。
紙おむつの提案や販売はもちろん、私たちの大きな役割は、着け方のアドバイスをすることです。
紙おむつには10人いれば10通りの着け方があり、体型や寝るときのくせ、排泄の仕方によっても異なります。
現場を訪ね、実際の装着現場を見せていただきながら実演をすることで、適切な提案ができるよう努めています。
竹之内:紙おむつにかかわる環境の改善は、職員の働きやすさにもつながります。
1日に替える回数は、1人あたり4回以上。
それ自体が時間のかかる作業ですし、もしも漏れてしまえば、着替えやシーツ替えの負担も増します。
そこに正しい装着の知識や技術が入れば、業務効率はぐんと上がるのです。
それに、適切な紙おむつの使用により交換の頻度が減ることは、経費の削減にもなっています。
沼田さんのご指導の甲斐あって、昨年は大幅なコスト削減が達成できました。
安田:小柄な方ならSサイズ、とただ体の大きさに合わせて選べばいいわけではないのが、紙おむつの難しさです。
うまくいかなかったことは記録に残し、沼田さんへ定期的に連絡してアドバイスをもらったり、
直接お会いした際に教えていただいたりしながら、日々試行錯誤を続けています。
沼田:現場の方は皆さん、とても勉強熱心です。
尿パッドに残る排泄の跡を「排泄地図」というのですが、
それを見ながら尿パッドの枚数や向き、紙おむつのサイズをさまざまに試し、検討してくださっています。
その様子を見ていると、私にも新たな気付きがあり、それを本社にフィードバックして、よりよい紙おむつの開発に役立てています。
紙おむつをあてるという仕事には熟練した技術が必要で、私も入社した当初はひたすらに練習を重ねてきました。
カウンセラーの育成には会社も力を入れていて、定期的なOJTの機会もあり、
今は私自身が講師として新人のカウンセラーに着け方を教えています。
ただ、私自身も日々勉強する身です。これだけ場数を踏んでも、
現場で働く職員の熱量に触れるたび「もっとがんばらなきゃ」と感じます。
排泄はセンシティブな問題ですが、だからこそ目を向けるべき課題があります。
日常のささいなお困りごとをひとつ解決すると、入居者の皆さんの表情が明るくなるのを感じますし、
すると施設全体が明るくなるんです。
そこにかかわれていることは、大きなやりがいです。
母親の介護をしていた頃は、紙おむつを替えるのに右も左もわからず、戸惑ってばかりでした。
あのときこうしてあげられたらよかったという思いが、今の仕事に活きているのかもしれません。
社員の笑顔のために、会社がしていること
”ACTIONS TO MAKE YOU SMILE”
Check Point①:紙おむつの正しい認知を広げる介護・医療現場への訪問提案
大人用おむつのバリエーションは十数種。
サイズもタイプもさまざまな中でどれを着けるのが適切か、着け方に加えて選び方も、カウンセラーが現場で提案します。
沼田さんの担当する施設は約150 軒。すべてに定期的に顔を見せ、相談しやすい関係を築くそう。
適切な紙おむつの理解を広げることは、自社商品の正しい認知、ひいては適切なアピールにつながります。
Check Point②:環境にも配慮して「森を守る紙」を採用
紙製品を作る会社として、考えるべきは環境問題。
王子グループが世界に保有し、資源として適切に利用する森林「王子の森」は東京都の約3倍の広さを有しています。
王子ネピアもまた、適切に管理された森林から作られた紙(FSC認証紙)を、おむつをはじめ多くの商品に使用。
背景の見える原料を使うことは、環境への意識と商品への誇りを生みます。
Check Point③:施設に花を添えるようなパステルカラーの制服
カウンセラーの制服は、動きやすいデザインだけでなく、カラーリングにも気配りが。
落ち着いたネイビーに加えて、淡いパープルを取り入れたのは、明るい色合いで、訪問する施設に少しでも華やかな空気を届けられたらという思いからです。
着用していると「きれいな色ね」と入居者の方に声をかけられることも多く、会話を生むきっかけになっています。
Photo:NAOKI SHIMODA(公式サイト:http://shimodanaoki.com)
Text:KAORUKO SEYA(インスタグラム:@kaorukoseya)
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「働くって、おもしろい」とは
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この連載は笑顔で働いている会社人を訪ね、それぞれに働くことの価値観をうかがいます。
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そしていい会社が増えれば、社会は今よりも少しずつよくなっていくはず。
そのすべての起点は「社員の笑顔」。
この特集では、日本全国、いい会社のいい社員の笑顔を集めていきます。
※本企画は東京メトロ駅構内で無料配布するライフスタイルマガジン「メトロミニッツ」で定期連載しています。
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