Vol.03 東京でつながる絆②「現場」を見守る人 - 東京地下鉄株式会社

電車はひとりでは動かせない
チームの絆がなにより大事です
働く人[東京都]江東区
東京地下鉄株式会社 鹿田 敬司 さん
みんなでひとつになるだけでなく個々の多様性も尊重したい
続いて訪ねたのは、総合研修訓練センター所長の鹿田さん。
日々現場で働く社員のモチベーションを高めるために実施している、さまざまな取り組みについてうかがいました。
社員教育でなにより大事にしているのは、チームワークの育成だと言います。
「創業時から今日まで、私たちは『人』を大切にする文化を築いてきました。
社員それぞれが持つ力を最大限に発揮するためには、ともに乗り越え、助け合う仲間との絆が大切だと考えています。
絆をはぐくむという点で言えば、例えば運転士や車掌になるための長い養成期間の中で、
社員には30 kmの山歩きに挑戦する機会を作っています。
これは、共通のゴールに向かって励まし合う経験を積んでほしいからです。
運転士や車掌になる前の養成期間は、やはり辛いこともあると思うんですね。
その中で、ひとりきりでモチベーションを保っていくのはなかなか難しい。
個人戦ではなく、みんなで励まし合うからこそ乗り越えられるんだということを、
この機会から学んでもらえたらと思っています。
その学びは、今後の仕事にとっても大きな糧になるはずです。電車は、1人では動かせませんから」

――チームワークがいつも核にあるんですね。
実際に社内を見学していても、社員さん同士の仲のよさが伝わりました。
「そうなんです。ただ、団結すること=同じ価値観を持ってひとつになるということではなく、
社員それぞれが多様性を尊重しつつ協力し合うことが大切だと考えています。
そのために、育児と仕事の両立支援をはじめ、ワークライフバランスの向上にも力を入れています。

例えば、男性社員の育休取得率100 %をめざし、産後2週間は有給休暇が付与される制度を昨年から導入しました。
制度導入後の取得率は96 %になっています」
――男性が9割以上の職場で、その取得率はすごいですね。
そのほかにはどんなサポートをしていますか?
「2020年度からは上司と部下の一対一でのミーティングを本社で導入し、
今年度には全現場の社員まで対象を広げました。
実際にやってみると、上司が部下の本音や気付きを引き出す『話の聞き方』にもスキルが必要だと感じていて、
それを身につけるための研修もこのセンターで行っているんですよ」

――ずいぶん力を入れているんですね。
「鉄道は多くの部署がかかわる巨大で複雑なシステムであり、
そこで働く社員は常に緊張感の漂う中にいるだろうと思うからです。
加えて、私たちの仕事は日々ダイヤ通りに電車を動かすことが当たり前とされているからこそ、
ひとつひとつの仕事がどうしても減点評価になり、社員の姿勢も保守的になりがちです。
だからこそ、個々がやりがいを見つけてのびのびと取り組めるよう、
上司と部下の間で早めに問題を共有し、必要なサポートを行うことが大切。
それを通じて部下のモチベーションを高め、仕事での挑戦につなげていってもらいたいと考えています。
チームワークをはぐくみながら、1人ひとりとしっかり向き合う。どちらも大事にしていきたいことです。」

Photo:NAOKI SHIMODA(公式サイト:http://shimodanaoki.com)
Text:KAORUKO SEYA(インスタグラム:@kaorukoseya)

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この連載は笑顔で働いている会社人を訪ね、それぞれに働くことの価値観をうかがいます。
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そしていい会社が増えれば、社会は今よりも少しずつよくなっていくはず。
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この特集では、日本全国、いい会社のいい社員の笑顔を集めていきます。
※本企画は東京メトロ駅構内で無料配布するライフスタイルマガジン「メトロミニッツ」で定期連載しています。
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