2025.04.20

Vol.19 海と陸をつなぐ絆①「船」を支える人 - 日本郵船株式会社

働くっておもしろいthumbnail

チーム一丸となって
ひとつの船を動かす

[東京都]千代田区
日本郵船株式会社 海務グループ

グローバル・マリタイム・クオリティー・ アシュアランスチーム 機関長 中村 大 さん

地球の裏側で感じた
世界は広いということ

海運業を軸に、日本から世界へ、暮らしに欠かせないさまざまな物資の輸送を担う日本郵船には、船の運航や管理を行う国家資格を持った「海技者」の社員が数多く働いています。
なかなか知ることのない船上での仕事について、機関長の中村さんにお話を聞きました。

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中村: お客様から預かる荷物を、正確に安全に目的地へお届けすることが私たちの役割です。そして荷物をのせる船が安全に運航できるよう、システムの整備や点検管理を行うのが機関士の仕事。別名“マリンエンジニア”と呼ばれています。

この仕事を志したきっかけは、同じ仕事に就く兄の存在でした。数カ月間船に乗り、数カ月間休む。その働き方が輝いて見えたんです。

船の専門学校を出て、新卒で機関士として入社し、7年ほど海上勤務にあたった後、3年ほどのスパンで海と陸の勤務を重ねてきました。今は当社とグループ会社が運航する700隻以上の船の安全運航と、船を管理する会社のサポートに携わっています。
海技者の大切な役割は、海の現場で得た知見を陸の仕事に活かすこと。そのためにもローテーションは頻繁に行われ、海と陸と、交互にキャリアを重ねる社員が多いです。

地球の裏側まで荷物を運ぶため、一度船に乗ると乗船期間は4カ月ほどになります。その間20~30人の乗組員で船舶を運航管理し、航海が終わればまた後任者へ引き継いでいきます。毎回顔ぶれの変わるメンバーとともに、同じクオリティで仕事の成果を上げ続けることが仕事の難しさです。
ときには日本人が自分だけで、周りは皆、外国の船員という現場もあります。 機関士に求められる素質と言えば、やはりコミュニケーション能力でしょうか。言語も文化も違う人たちと皆でひとつの仕事に取り組むには、互いを理解し歩み寄る気持ちが求められます。

それからもうひとつは、思い切りを持つこと。準備万端、やれることをやったら、後はもう悩まずに突き進む潔さも必要です。
船という孤立した環境では、自分たちだけで問題を解決しなければならない局面も多くあります。
ただ、ひとりよがりでばかりいてもいけません。自分にできる範囲を理解して、できないとわかればすぐに陸上で働く関係者へ助言を求める。適切な判断が、お客様の荷物を安全に守ること、事故や危険の防止にもつながります。

家族や大切な人と離れて4カ月の間船に乗ることは、覚悟も必要です。


それでも、やはりほかの仕事には代えられないおもしろさがあると感じています。

働き始めて18年、これまでに世界の42カ国を巡ってきました。
入社して初めて乗った船で見た、バミューダ諸島のエメラルドグリーンの海や、オマーンで目にした映画の中から出てきたような土壁作りの街並みは、今も記憶に残る光景で、世界って広いんだと実感したものです。

仕事のやりがいを感じるのは、前任の機関長から引き継いだ船と乗組員を、何事もなく、後任のチームに引き継げたとき。
長い航海を終えて桟橋に降り立ち、振り返って船を見る瞬間は気持ちいいですね。
今は陸上での仕事も楽しくて、やりがいを感じていますが、いつかまた海に出たいです。


社員の笑顔のために、会社がしていること
”ACTIONS TO MAKE YOU SMILE”

Check Point①:ジョブローテーションを後押しする社内向け情報サイト

人事戦略の一環として、約3 ~ 5年ごとに異動を行う「ジョブローテーション制」を導入する日本郵船。
社員の自律的なキャリア選択を後押しするため、各部署が自分たちの仕事や求める人材について発信する、社員向けのブランディングサイトが充実。

異動希望者に限らず、全社員が他部署への理解を深め、自律的なキャリア選択を後押しするきっかけになっています

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Check Point②:環境への意識を高める森林再生プロジェクト

海なくしては成り立たない海運業。
豊かな水源を育むため、社員が森づくりに関わる「ゆうのもりプロジェクト」を推進中。 静岡県御殿場市に広がる森の、森林整備や植樹に取り組んでいます。

森林を自らの手で蘇らせることで、森林の公益的機能回復への貢献をめざすとともに、ボランティア活動を通じて環境への意識を高め、社員の一体感の醸成につなげるねらいも

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Check Point③:毎年恒例のお楽しみ水上運動会

昨年100周年を迎えた会社の伝統行事「水上運動会」。
埼玉県の戸田公園漕艇場で催される、日本郵船主催のレガッタ(ボート大会)で、グループ会社の社員も数多く出場する一大イベント。
毎年大きな盛り上がりを見せ、社員の団結力、モチベーションアップにも寄与しています。

職種を問わずさまざまな社員が出場し、海上の心地を体感します

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Photo:NAOKI SHIMODA(公式サイト:http://shimodanaoki.com
Text:KAORUKO SEYA(インスタグラム:@kaorukoseya





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「働くって、おもしろい」とは

    この連載は笑顔で働いている会社人を訪ね、それぞれに働くことの価値観をうかがいます。
    笑顔の社員が多い会社はきっといい会社だし、笑顔の社員が増えれば、会社はもっとよくなる。
    そしていい会社が増えれば、社会は今よりも少しずつよくなっていくはず。

    そのすべての起点は「社員の笑顔」。
    この特集では、日本全国、いい会社のいい社員の笑顔を集めていきます。

    ※本企画は東京メトロ駅構内で無料配布するライフスタイルマガジン「メトロミニッツ」で定期連載しています。

    メトロミニッツのご説明はこちら

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