【徹底解説】オフィス移転の進め方とは?成功するための全体像を把握しよう

オフィス移転は企業にとって大きな転機となる重要なプロジェクトです。しかし、業務を続けながらの移転準備は簡単ではなく、
適切な進め方を知らずに着手してしまうと、スケジュールの遅延やコスト超過、社員の不満など多くのトラブルを招きかねません。
そのため、オフィス移転のプロジェクトは事前の綿密な計画と段取りが何よりも重要になります。
本記事では「オフィス移転 進め方」というキーワードで検索される方に向けて、移転をスムーズに成功させるための具体的なステップを、時系列に沿って詳しく解説していきます。この記事を読めば、オフィス移転に関する全体の流れと具体的な進め方を把握でき、
トラブルを未然に防ぎながら理想のオフィスづくりを実現できるようになります。
Contents
- オフィス移転の成功に不可欠な「目的の明確化」
- オフィス移転を検討すべきタイミングとは?見直しのきっかけになるサイン
- オフィス移転のスケジュールと予算を設定し、全体像を可視化する
- オフィス移転のプロジェクトチームの編成と社内体制の整備
- オフィス移転業者の種類と選び方
- オフィス移転の物件選定と契約のポイント:将来を見据えた判断が重要
- オフィス移転のレイアウト設計と内装の進め方:働き方に合った空間づくり
- オフィス移転の実行と引っ越し計画:業務への影響を最小限に抑えるために
- オフィス移転 引っ越し準備と当日の流れ
- 移転後に必要な官公庁・各機関への届出・手続き一覧
- オフィス移転後の運用と検証:移転して終わりにしないために
- オフィス移転後の業務定着とフォローアップ
- オフィス移転でよくある失敗と、その防ぎ方
- 原状回復工事の範囲・費用・トラブル防止のポイント
- オフィス移転のお知らせ:取引先・社員への伝え方とタイミング
- オフィス移転を成功させる秘訣
- オフィス移転の事例紹介
- まとめ:オフィス移転は“引っ越し”ではなく、働き方を見直す機会
オフィス移転の成功に不可欠な「目的の明確化」

オフィス移転を進めるうえで最も重要なのが「なぜ移転するのか」を明確にすることです。
この目的が曖昧なままだと、判断軸がぶれてしまい、移転先の選定からレイアウト設計、業者との打ち合わせに至るまで一貫性が失われ、結果として中途半端な移転になりかねません。このステップを飛ばしていきなり物件を選び始めると必ず失敗します。
目的は一言で言えば「移転を機に何を達成したいか」です。
例えば「職場環境改善のための拡張」「コストダウンのための縮小移転」「採用力向上のためのグレードUP」
「最新の働き方に合わせたワークスタイル変革」「ブランディング強化」などさまざまなものがあります。
どの目的を優先するかによって、選ぶ立地やビルのグレード、内装のデザイン、必要な予算も変わってきます。
また、今後の人員計画や働き方によって必要とされる面積も大きく代わります。未来の経営計画を踏まえてオフィス要件を策定するに必要があります。 未来を決めるのはトップの仕事ですので、この段階で経営層へのヒアリングが重要です。

経営層が叶えたい目的がある程度決まったら、社内での認識のズレを防ぐためにも、 経営層だけでなく現場の声も取り入れて合意形成を図ることが重要です。
移転の目的を言語化し、プロジェクトメンバー間で共有することで、以後のステップでの意思決定がブレることなくスムーズに進められるようになります。
目的が明確化したら、そのゴールと現状の何が違うか?把握することが大切です。
今いるオフィスを観察し、どこに問題が起きているか?を確認しましょう。 この業務は実際の執務環境に整備をしている総務部門の方が得意としている分野です。 これによりオフィスの設備に必要な要件を抽出しましょう。
ここまでできればオフィスに必要な面積、予算、立地を決めることができます。
オフィス移転を検討すべきタイミングとは?見直しのきっかけになるサイン

オフィス移転は、「いつ決断するか」が非常に重要です。
多くの企業では「契約更新が近い」「オフィスが手狭になった」といった明確な理由をきっかけに検討を始めますが、実際にはそれ以外にも見落とされがちなサインが存在します。
代表的なのが、ビルの契約更新時期が近づいているケースです。
このタイミングは単なる更新手続きではなく、「今のオフィスが現在の事業フェーズに本当に合っているのか」を見直す絶好の機会でもあります。
更新期限ギリギリになって動き出すと選択肢が限られ、条件の良くない物件を選ばざるを得ないことも少なくありません。
理想としては、更新の1年半ほど前から余裕を持って検討を始めるのが望ましいでしょう。
また、人員増加による席不足や会議室不足といった物理的な問題だけでなく、
「周囲が気になって集中しにくい」「気軽に打ち合わせできる場所がない」といった日常的な働きづらさも、移転を考える重要なサインです。
設備面でも注意が必要です。
空調の効きが悪い、ネットワークが不安定、レイアウト変更の自由度が低いなど、小さな不満が積み重なることで業務効率に影響が出ている場合があります。
さらに、採用活動においてオフィスの立地や環境が理由で候補者に敬遠されていないかも、一度振り返ってみる価値があります。
オフィス移転は、突然必要になるものではありません。
日々の違和感の積み重ねに気づき、早めに検討を始めることが、無理のない移転につながります。
オフィス移転のスケジュールと予算を設定し、全体像を可視化する

オフィス移転プロジェクトは一般的に、規模に応じて半年から1年以上かかる中長期のプロジェクトです。
そのため、最初にやるべきことは「スケジュール設計」と「予算計画」です。これを曖昧にしたまま動き出してしまうと、各工程が場当たり的になり、コストも膨らみがちになります。
まず、退去のタイミングを確認し、そこから逆算して主要なマイルストーンを設定します。
たとえば、「移転先の決定時期」「レイアウト確定」「引っ越し業者の選定」「社内通知」「インフラ整備完了」など、
移転までに必要なタスクを洗い出し、ガントチャートなどで可視化しておくと進行管理がしやすくなります。
予算に関しては、内装費、什器購入費、引っ越し費用、原状回復費用、通信・ITインフラ工事費など、多くの項目が発生します。
これらのなかで何を優先するかを決めておくことが大切です、予備費も含めて想定外の出費にも対応できるようにしておくと安心です。
特に内装やIT関連は後から追加費用が発生しやすいため、見積もり段階で詳細にすり合わせておくことが大切です。
オフィス移転のプロジェクトチームの編成と社内体制の整備

オフィス移転を円滑に進めるには、社内に専任のプロジェクトチームを立ち上げることが不可欠です。
部署をまたぐ多くの調整が発生するため、明確な責任分担とコミュニケーション体制を整備しておく必要があります。
理想的には、総務部や人事部、IT部門、経営陣など、関係部門からそれぞれの代表者を選出し、定期的な会議体を設けて情報共有と意思決定を行える体制を構築します。

プロジェクトチームの例
また、プロジェクトリーダーには、全体の進捗管理や外部業者との交渉を担えるリーダーシップと調整力が求められます。
さらに、社内への情報発信も重要ですので影響力が大きい社員を選ぶこともコツと言えます。移転は社員の働き方に大きな影響を与えるため、不安を抱かせないよう丁寧な説明やQ&A対応、意見の吸い上げを行うことが大切です。
移転プロジェクトが社員にとって「一方的な通知」ではなく、「共に進める取り組み」として認識されるよう配慮しましょう。
オフィス移転業者の種類と選び方

オフィス移転を進めるうえで、「どの業者に何を頼むか」は非常に重要な判断です。
移転に関わる業者には複数の種類があり、それぞれ得意分野や対応範囲が異なります。
自社の移転規模や社内リソースの状況に応じて、適切なパートナーを選ぶことが、スムーズな移転と費用最適化につながります。
移転に関わる主な業者の種類
◯オフィス移転コンサルタント・ワンストップ支援会社:
物件探しから内装設計、インフラ系の業者手配、引越し、アフターフォローまでを一括して支援する形態です。
社内に移転ノウハウがない場合や、担当者の工数を最小化したい場合に特に有効です。
費用は発生しますが、業者間の調整や見落としリスクを大幅に減らせるメリットがあります。
◯不動産仲介会社:
主に物件の探索・紹介・契約調整を担います。
物件紹介が主業務のため、内装・IT・引越しは別途手配が必要です。
◯内装・デザイン会社(オフィスデザイン会社):
オフィスのレイアウト設計から内装工事の施工まで担います。コンセプト策定や什器選定を得意とする会社もあります。
オフィスの「見た目・空間づくり」を重視する場合に強みを発揮します。
◯引越し・移転業者:
梱包・搬出・搬入・開梱という物理的な荷物移動を担当します。
オフィス移転の実績がある業者は、機密書類の取り扱いやIT機器の養生にも慣れています。
◯IT・ネットワーク工事会社:
インターネット回線・電話回線・LAN配線・セキュリティシステムの設計・施工を担当します。
移転後すぐに業務を再開するために、最も段取りが重要な業者の一つです。
ワンストップ型 vs 分離発注型:どちらを選ぶか
移転の進め方は大きく「ワンストップ型(一括依頼)」と「分離発注型(各業者を個別に選定)」の2パターンに分かれます。
ワンストップ型のメリット:
窓口が一本化され、担当者の工数を大幅に削減できます。業者間のスケジュール調整や責任の所在が明確なため、トラブルが起きたときの対応がスムーズです。
移転経験がない、または社内リソースが限られている企業に向いています。
分離発注型のメリット:
各工程でそれぞれの専門業者を選定できるため、自社のこだわりを反映しやすく、費用の細かいコントロールも可能です。
ただし、各業者との調整は自社で行う必要があり、担当者の負担が大きくなります。
業者選定で確認すべき3つのポイント
① オフィス移転の実績数と規模感:
実績数が多いほどノウハウが蓄積されており、想定外の事態にも対応しやすくなります。自社と同規模・同業種の実績があるかも確認しましょう。
② 担当者との相性と対応スピード:
移転プロジェクトは数ヶ月以上にわたるため、担当者とのコミュニケーションのしやすさは重要です。
初回の問い合わせ・提案の対応スピードも信頼性の指標になります。
③ 提案の内容が自社の目的に沿っているか:
「移転の目的(コスト削減・採用強化・組織活性化など)」に対してどのような提案をしてくれるかを見ましょう。
トレンドや自社の得意パターンを押しつけるだけの業者は要注意です。
オフィス移転の物件選定と契約のポイント:将来を見据えた判断が重要

オフィス移転を成功させるうえで、物件選びは極めて重要なステップです。
移転の目的に適した物件を選ばないと、利便性や快適性が損なわれ、社員のモチベーションや業務効率に悪影響を及ぼす可能性があります。また、長期契約になることが多いため、慎重な検討と事前の情報収集が欠かせません。
まず確認すべきは立地条件です。
弊社で独自に行なった調査でも、どんなオフィスで働きたいか?という質問に対し最も重要視されたのは「立地の利便性が良いこと」です。

立地は通勤の利便性(最寄り駅からの距離・アクセス性)、顧客対応のしやすさ(来客の多い業種では都心や駅近が有利)、周辺環境(コンビニ、飲食店、銀行などの充実度)などを総合的に評価して検討する必要があります。
また、社員の通勤時間が大きく変わる場合は、事前にアンケートを取って意見を集めることも有効です。
次に、ビルのグレードや設備の整備状況も重要です。エレベーターの数、空調の個別制御の可否、トイレや共有スペースの清潔さ、
セキュリティ対策の有無など、実際の業務に直結する部分を現地でしっかり確認しましょう。
また、将来的な人員増減に対応できるような柔軟性も考慮しておくことが理想的です。
契約面では、賃料・共益費・敷金礼金の総額だけでなく、契約期間や更新条件、原状回復義務などの細かな条項もチェックが必要です。特に原状回復に関するトラブルは多いため、費用負担の範囲が曖昧な場合は、契約前に貸主側と十分にすり合わせしておくことが重要です。
オフィス移転のレイアウト設計と内装の進め方:働き方に合った空間づくり

オフィスのレイアウトや内装は、働く社員のパフォーマンスを大きく左右します。
近年注目されているのが、「フリーアドレス制」や「ABW(Activity Based Working)」といった柔軟な働き方を前提としたレイアウトです。社員がその日の業務に応じて場所を選べるようにすることで、集中と創造性の両立が可能になります。
ここで注意したいのが単にデザイン性の高いオフィスを目指すだけでなく、自社の業務内容や社員の働き方に最適化された空間づくりが求められていることです。
レイアウト設計ではまず、自社の業務の特性、企業文化、ビジョンなどをふまえて、どういった働き方が適切かを考えましょう。
例えば「絶対にミスが許されない精密性が求められる業務」にもかかわらず流行に乗って「創造性を重視した自由に働けるレイアウト」を導入してしまうと、業務特性とワークスペースの特性がちぐはぐになりオフィスは新しくなったのになぜか働きづらい…という本末転倒な状態に陥ります。オフィスも、組織ビジョンや社風と足並みを揃えた、一貫したメッセージに沿った環境になっていることが大切です。

この図は米国の組織心理学者であるエドガー・シャインが提唱した「組織文化の3つのレベル」という考え方です。
この考え方によると、組織文化の最も表層(レベル1)には、「可視化されているもの」であるオフィス空間や企業ロゴ、
明文化された制度などがあります。 その下(レベル2)に、企業ビジョンなど組織の考え方や規範そして、最下層(レベル3)には、組織におけるいわゆる「暗黙の了解」が存在します。
この3層にしっかりと一貫性が保たれている場合、組織文化は強固になると言えます。
オフィスはそもそも「組織を強化するため」にあると我々は考えています。
企業ごとに哲学やビジョンといった抽象的なところに強みや特徴を持っていると思いますが、それはなかなか目に見えません。しかしオフィスは社員皆が使う場所なのでこれを可視化し、社員に浸透する手段になります。
「見た目が9割」とも言いますがここに一貫性があると社員のビジョンが揃い、組織はより強固なものになります。この抽象的な要素を具現化し、設計に落とし込むことが非常に重要です。
この答えは実際働いているお客様の中にしかなく、トレンドに即したオフィスづくりが必ずしも正解ではありません。会社が叶えたいビジョンを踏まえて設計行うことが成功に繋がります。
このステップを経た後に「部門間の位置関係」や「チーム内の動線」「共有スペースの配置」などを考慮して、機能的かつ効率的なゾーニングを行う必要があります。たとえば、営業部門とバックオフィスの導線が交差しないようにすることで業務の妨げを防げますし、会議室やリフレッシュスペースは社員が気軽に使える距離感を保つことが重要です。

こうしたトレンドや注意点を反映したレイアウト設計には、専門のオフィスデザイナーや設計会社との連携が不可欠です。
内装工事を進める際には、スケジュールと施工内容の明確化がトラブル防止に有効です。
また、施工期間中に現場での定例会議を行い、進捗確認や微調整の要望を即座に伝えられるような体制を整えることで、仕上がりの満足度も高まります。
またレイアウトや内装を検討する際に大切なのは、「流行しているかどうか」ではなく、自社の働き方に合っているかという視点です。
近年はフリーアドレスやABWといった柔軟な働き方が注目されていますが、すべての企業にとって最適とは限りません。
集中作業が多いのか、チーム間のコミュニケーションを重視したいのかなど、業務内容や組織文化によって適した形は異なります。
まずは現在の働き方を振り返り、「どこに不便を感じているのか」「どんな状態が理想なのか」を整理することが重要です。
そのうえで、部門同士の距離感や動線、共有スペースの配置を考え、無理のないゾーニングを行っていきます。
デザイン性だけに偏らず、日々の業務がスムーズに回るかどうかを軸に検討することで、移転後の満足度は大きく変わります。
オフィス移転の実行と引っ越し計画:業務への影響を最小限に抑えるために

引っ越しは、オフィス移転の中でも特にトラブルが起こりやすい工程です。
そのため、業務への影響を最小限に抑えるための事前準備が欠かせません。
引っ越し日は、繁忙期や重要な業務スケジュールを避け、余裕のある時期を選ぶことが基本です。
大型連休を活用するなど、社員の稼働が少ない期間をうまく使うことで、混乱を抑えやすくなります。
特に注意したいのがITインフラの切り替えです。
ネットワークや電話、各種システムが使えない状態が続くと、業務に大きな支障が出てしまいます。
事前の接続テストや、当日の対応フローを明確にしておくことで、万が一のトラブルにも落ち着いて対応できます。
オフィス移転 引っ越し準備と当日の流れ

オフィス移転の最終ステップとなる引っ越し作業は、準備不足があるとトラブルが発生しやすい工程です。
特に業務を止めずに移転を完了させるためには、詳細な計画と綿密な準備が必要になります。
まずは引っ越し業者の選定から始めます。オフィス移転の実績がある業者を選ぶのはもちろんのこと、データ移設や機密書類の取り扱いに慣れているかどうかもポイントです。複数社から見積もりを取り、作業内容・人員数・所要時間・補償内容などを比較検討しましょう。
次に、梱包・ラベリング作業を段階的に進めます。業務に支障が出ないよう、使用頻度の少ない資料や備品から優先的に梱包を開始し、社内の各部門に担当を割り振って作業の進捗を管理します。
IT機器や電話回線、ネットワーク設備は専門業者による設置・復旧が必要なため、スケジュール調整を入念に行いましょう。
移転当日は、作業マニュアルを作成して全社員に共有し、トラブルが起きた場合の連絡フローも決めておくと安心です。
また、引っ越し完了後には、荷解き・清掃・動作確認・ごみ処理などのタスクが残るため、移転当日と翌日のスケジュールには余裕を持たせることが望ましいです。
移転後に必要な官公庁・各機関への届出・手続き一覧

オフィス移転が完了した後に見落とされがちなのが「各機関への届出・手続き」です。
住所変更の通知が必要な先は非常に多く、期限が定められているものも含まれます。
漏れがあると罰則や業務上のトラブルにつながる可能性があるため、移転前から一覧化して管理しておくことが重要です。
法務局(登記変更)
株式会社・合同会社などの法人は、本店(本社)の住所が変わった場合、法務局への「本店移転登記」が必要です。
申請期限は移転後2週間以内です。
同一管轄内と管轄外への移転では手続きが異なりますが、登録免許税が発生します。
支店の移転の場合も同様に登記変更が必要になります。
税務署
税務署には「異動届出書」と「給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出書」を提出します。
給与支払いの届出は移転後1ヶ月以内が期限です。
納税地が変わる場合は移転前・移転後の両方の税務署への提出が必要です。
労働基準監督署・ハローワーク
雇用保険の手続きはハローワーク、労働保険(労災保険)の手続きは労働基準監督署への届出が必要です。
これらは従業員の社会保険に直結するため、優先的に対応しましょう。
その他、住所変更が必要な主な対応先
・ 法人銀行口座・法人クレジットカード(各金融機関の窓口またはオンライン手続き)
・ 郵便局への転送届(旧住所宛の郵便物を新住所に転送)
・ リース会社・保険会社・各種サービス契約先への住所変更連絡
・ 名刺・会社封筒・ホームページ・Googleビジネスプロフィールの住所更新
・ 消防署への防火対象物使用開始届(内装工事を行った場合)
オフィス移転後の運用と検証:移転して終わりにしないために

オフィス移転は、完了した時点がゴールではありません。
新しい環境で社員がスムーズに働けるようになるまでが、移転プロジェクトの一部です。
移転後は、オリエンテーションや利用ルールの共有を行い、社員が迷わず行動できる状態を整えます。
あわせてアンケートなどを実施し、実際の使い勝手や不満点を把握しながら、必要に応じて微調整を行うことが大切です。
こうしたフォローを行うことで、移転の目的である「働きやすさの向上」や「生産性向上」を、実感できる形にしていくことができます。
オフィス移転後の業務定着とフォローアップ

無事にオフィス移転が完了したとしても、すぐに業務が元通りに回るとは限りません。
新しい環境に社員が慣れるまでには時間がかかるため、「移転後の業務定着支援」がとても重要です。
まず実施すべきなのはオリエンテーションです。新オフィスの利用ルールや設備の案内、セキュリティの運用などを、全社員に周知する機会を設けましょう。また、移転直後は混乱が生じやすいため、案内マップやFAQを用意して、社員が自分で解決できる情報を整えておくことも効果的です。
さらに、移転後アンケートを実施して社員の声を拾い上げることで、課題点や改善点を早期に把握することができます。例えば「空調の効きが悪い」「会議室が取りにくい」といった日常的な不満も、実際に使ってみないと気付けないことが多く、柔軟に対応していくことで満足度の高い職場づくりにつながります。
移転は終わってからが本当のスタートです。
社員の定着支援を通じて、新しいオフィスが本来の目的(働きやすさ向上、生産性アップ、ブランディング強化など)を果たすよう、継続的に改善を図っていくことが大切です。
オフィス移転でよくある失敗と、その防ぎ方

オフィス移転で多い失敗の一つが、十分な情報がないまま進めてしまうことです。
移転は頻繁に行うものではないため、社内にノウハウが蓄積されにくく、判断に迷う場面も少なくありません。
原状回復費用の想定漏れや、社員への説明不足による不満も、よくある課題です。
こうしたリスクを減らすためには、早い段階から専門家に相談し、社内外の情報を整理しながら進めることが効果的です。
また、社員に対して移転の目的や背景を丁寧に共有し、「なぜこの移転を行うのか」を理解してもらうことで、前向きな協力を得やすくなります。
原状回復工事の範囲・費用・トラブル防止のポイント

オフィス移転において、思わぬ出費やトラブルにつながりやすいのが「原状回復工事」です。
退去時に旧オフィスを入居前の状態に戻す工事で、費用の見積もりが甘いと予算を大幅に超過することがあります。
移転計画の早い段階から現状を把握し、準備しておくことが重要です。
原状回復の基本的な考え方
原状回復とは、テナントが賃貸借期間中に行った内装工事・造作などを撤去し、賃貸借契約開始時の状態に戻すことを指します。
住宅の賃貸とは異なり、オフィス・事務所の賃貸では通常損耗(普通に使って生じる経年劣化)もテナント負担となるケースが多い点に注意が必要です。
一般的に原状回復の対象となるものは以下の通りです。
・ 床材(タイルカーペット等)の張り替え
・ 壁紙・クロスの張り替え
・ 天井・照明設備の原状戻し
・ テナントが設置した間仕切り壁・造作の撤去
・ 電気・空調設備の原状戻し
原状回復費用の相場
費用は物件の規模によって異なりますが、入居時に大規模な内装工事を行っていた場合は高額になります。
費用を左右する主な要因は「入居時の原状(スケルトンか標準仕様か)」「テナント工事の規模」「ビルのグレード・オーナー指定の原状回復業者」の3点です。
トラブルを防ぐためのポイント
◯契約書の原状回復条項を早期に確認する:移転計画の初期段階で賃貸借契約書の原状回復に関する条項を再確認します。
費用負担の範囲が曖昧な場合は、移転前に貸主・管理会社とすり合わせておくことでトラブルを防げます。
◯複数業者から見積もりを取る:ビルによっては指定業者による原状回復工事が義務付けられているケースがあります。
オフィス移転のお知らせ:取引先・社員への伝え方とタイミング

オフィス移転が決まったら、社内外への適切なコミュニケーションが欠かせません。
伝える相手・内容・タイミングを誤ると、取引先に迷惑をかけたり、社員の不満や混乱を招くことがあります。
ここでは相手別の伝え方のポイントを整理します。
取引先・顧客への移転お知らせ
◯送付のタイミング
移転日の1〜2ヶ月前を目安に通知します。あまり早すぎると忘れられてしまいますが、直前すぎると取引先側の対応が間に合わない場合があります。
移転日の1ヶ月前が一般的なタイミングです。
◯通知手段の使い分け
・書面(挨拶状):重要な取引先・長期取引先には書面での挨拶状を郵送するのが礼儀です。
移転日・新住所・電話番号・最寄り駅などを明記します。
・メール:多くの取引先への一斉通知はメールが効率的です。件名に「【移転のお知らせ】」と明記し、本文に新住所を直接記載する形が読まれやすくなります。
・ウェブサイト・SNS:自社サイトのトップページやお知らせページ、SNSアカウントにも移転情報を掲載します。Googleビジネスプロフィールの住所変更も忘れずに行いましょう。
◯通知に盛り込む必須情報
・ 移転日(〇年〇月〇日より業務開始)
・ 新オフィスの住所・郵便番号
・ 電話番号・FAX番号(変更がある場合)
・ 最寄り駅・アクセス方法
・ 旧住所への郵便物の転送期間(設定している場合)
社員・従業員への情報共有
社員への移転告知は段階的に行うことが重要です。
決定事項として一方的に通知するだけでは、通勤時間の変化や働き方への不安から不満が生じやすくなります。
【段階的な情報共有のステップ】
ステップ1(移転決定直後):
移転の「目的・背景・時期」を経営層または責任者から説明します。なぜ移転するのか、どんな環境を目指しているのかを伝えることで、社員の納得感が高まります。
ステップ2(物件・レイアウト確定後):
新オフィスの場所・アクセス方法・レイアウトの概要を共有します。
通勤ルートのシミュレーションや新オフィスの見学機会を設けると、社員の不安を払拭しやすくなります。
ステップ3(移転1ヶ月前):
引っ越し当日のスケジュール・梱包ルール・備品の取り扱いなど、実務的な情報を全社員に周知します。
FAQ(よくある質問集)を作成しておくと、担当者への問い合わせを減らし混乱を防ぎやすくなります。
移転に対して社員が「参加している」という感覚を持てるよう、意見収集(アンケート)や、新オフィスのルール策定への参加機会を設けることも、移転後の定着支援として非常に有効です。
移転後の満足度は、事前のコミュニケーションの質に大きく左右されます。
オフィス移転を成功させる秘訣

オフィス移転は、企業にとってコストも時間もかかる一大プロジェクト。
しかし、その分、成功すれば生産性向上や企業価値の向上にもつながる大きなチャンスでもあります。
このチャンスを活かし、成果につなげるためには内製化して対応するのは難易度が高く、本業と別の領域の知識も数多く求められます。
「何から始めたらいいかわからない」「移転にかかる全体像がつかめない…」「社内リソースだけでは進められない…」と感じている方は、ぜひオフィス移転の専門コンサルタントにご相談ください。
プロにアウトソーシングすることで、業務をスムーズに進められるとともに、トータルのコストを抑えられる場合もあります。
スターツコーポレートサービスは、企業向けの不動産課題の解決を20年以上手掛けてきた経験と、毎年1000社以上の不動産課題解決実績を持つオフィス移転のプロフェッショナルです。
私たちは、単なる物件紹介に留まらず、オフィス移転に関するあらゆるフェーズで貴社を強力にサポートします。移転の目的整理から物件選定、レイアウト設計、業者手配、引っ越し後の定着支援までワンストップでご支援可能です。
オフィス移転の事例紹介
ここからは実際に当社がサポートさせていただいた実例をご紹介させていただきます。

チームのパフォーマンスを最大限発揮できるオフィス環境へ:クレスコ・デジタルテクノロジーズ様
クレスコ・デジタルテクノロジーズ様は、「ネットワーク」「セキュリティ」「クラウド」「ソフトウェア」のデジタル技術を融合したソリューションを提供しています。社員の声やポストコロナ以降の働き方変化を受け、「皆が経営する会社」という経営理念に基づき、オフィス移転を決断。移転の目的は、①執務フロアをワンフロアに集約し、生産性とコミュニケーションを向上させること、②駅近物件に移転し社員と取引先の利便性を高めることでした。
当社に依頼いただいた理由は、賃料相場やスケジュール管理に関するノウハウがなく、移転プロジェクト全体を支援するパートナーを探していたということでした。
結果、物件紹介からオーナーとの交渉、デザイン会社の選定まで一括して支援。第一候補の良条件物件確保やオフィスコンセプトに一致する設計会社の提案を得られ、予算とスケジュール内で移転は完了。移転後オフィスは活気とコミュニケーションが増し、社員が「出社したくなる」環境になっています。
事例の詳細ははこちらから

大型オフィスの集約移転 コミュニケーションが向上し社員が活性化:株式会社物語コーポレーションさま
「丸源ラーメン」「焼肉きんぐ」などを展開する物語コーポレーションさまは、2012年の東京フォーラムオフィス開設以降社員数が3.5倍に増加し、既存オフィスが複数ビルに分散していたためコミュニケーション不足と会議室の不足という課題に直面。
社内に大規模な移転経験のノウハウがなかったことから、当社に依頼いただきました。豊富な物件ネットワークと、内装・デザイン会社の紹介も含めたワンストップ支援が可能という特徴を活かしてサポート。もともと15年以上取引があることによる信頼関係と交渉力を背景に、理想のオフィス条件を調整しつつ交渉。結果、所有ビルの活用方法も含めて、移転と並行して旧オフィスの最適活用までスケジュール通りに完了。ワンフロアのオフィスにより社員間の直接コミュニケーションが活性化し、業務効率と採用力向上にも寄与しました。
事例の詳細ははこちらから

業界最大手の大型オフィス移転を成功へ:株式会社キッツさま
株式会社キッツ様は、日本国内では最大手、さらに世界トップ10にも入る総合バルブメーカーです。30年以上幕張の自社ビルで展開してきましたが、営業部門が2015年に東京に拠点を置いて以降、コーポレート部門との距離や移動時間によって業務効率の課題が浮上していました。加えて長年同じオフィスに慣れていたため、オフィス移転経験が社内にない状態でした。
そこで、オフィスを都心部にワンフロアで集約し、「出社したくなるオフィス」を実現することで、業務効率と社員モチベーションの向上を狙いました。
当社でオフィス物件を偏りなくワンストップで紹介し、物件選定からデザイン会社の選定、コスト試算まで一括でプロジェクト管理をサポート。これにより総務部門の工数を削減し、承認プロセスもスムーズに進行。結果として、大型プロジェクトは「開始から引き渡しまでミスなく完結」し、要件と予算に応じたコストコントロールを実現。ご満足いただけるオフィス移転となりました。
事例の詳細ははこちらから
まとめ:オフィス移転は“引っ越し”ではなく、働き方を見直す機会

オフィス移転は、働き方改革や生産性向上につながる重要なプロジェクトです。成功のためには全体像を押さえ、段階的に進めることが不可欠です。
オフィス移転の進め方ポイント
目的を明確化:拡張・コスト削減・採用力強化・ブランド向上など優先順位を整理
スケジュールと予算管理:退去から逆算し、物件決定・レイアウト・IT整備を計画
プロジェクト体制の構築:総務・人事・IT・経営を横断したチームで推進
物件選定:契約:立地・設備・条件を徹底チェック
レイアウト:内装:働き方や文化を反映し、施工進捗を確認
引っ越し準備:当日運営:業者選定・通信環境整備・梱包ルールを徹底
移転後フォロー:オリエンやアンケートで社員定着を支援
移転は時間もコストもかかりますが、正しいプロセスを踏めば「負担」ではなく「企業成長のチャンス」に変わります。スターツコーポレートサービスは20年以上の実績で、物件探しから内装、移転後の運用までワンストップでサポート。 「そろそろ移転を…」と考え始めた今こそ最適なタイミングです。まずは無料相談で、御社に最適な移転プランを一緒に描きましょう。
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Writer's Profile

- 執筆者
-
スターツコーポレートサービス株式会社
辻 広大(つじ こうだい)
経歴-
早稲田大学卒業後、スターツグループに入社。新卒から大手企業の人事・総務部のコンサルティング業務を経験。2014年より経営企画として、評価制度の設計、営業組織の強化のためのセールスイネーブルメントなど、若手社員の育成に従事。2022年よりCRE(企業不動産)に関わるセミナーを実施し、社員満足度を向上させるコツを伝えている。 宅地建物取引士。
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カテゴリ:
- オフィス改善のコツ
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